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赤字の繰り越し期限をよく理解して節税対策

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赤字対策

赤字繰り越しで節税対策

会社を経営していると、利益がたくさん出て「良い年だった」と思える時もあれば、赤字に陥り「悪い年だった」と落ち込む年もあるでしょう。

しかし、会社の活動を単年度ごとに見渡すのではなく、もう少し中長期的に見渡してみることで、少し違った景色が見えてきます。

赤字を翌期以降に繰り越せることをご存じでしょうか。経営者の方ならご存じでしょう。

例えば、A社という会社があります。平成27年度は赤字300万円でした。しかし平成28年度は黒字400万円でした。この場合、平成27度においてA社は法人税を納めていません。なぜなら赤字だからです。しかし、平成28年はどうでしょうか。単年度で考えれば、利益が出ているのだからその分に対して法人税を納めるのが普通です。しかし、そうならないのです。

青色申告法人の場合は、赤字を翌期以降に繰り越せます。つまり、平成28年は、利益400万円から平成27年の赤字300万円をマイナスすることができるのです。そうなると、平成28年の利益は100万円ということになります。厳密にいうと300万円は欠損金ということになり、利益が減るのではなく、税法上の所得が低く抑えられると理解しましょう。

所得が300万円も低く抑えられるので、法人税率を30%だと仮定すると、90万円相当の節税効果が見込まれるのです。

赤字繰り越しのルール

赤字を繰り越せる期間についてはルールがあります。

平成13年4月1日より前に開始した各事業年度において発生した赤字は5年間
平成13年4月1日以降、平成20年4月1日より前に終了した各事業年度の赤字は7年
平成20年4月1日以降の各事業年度の赤字は9年

以上の期間、赤字は繰り越せるのです。

ここで1つポイントがあります。欠損金は最も古いものから順次取り崩していけるという事です。そして、繰り越せる期限が過ぎてしまうと、その赤字を欠損金として計上できなくなります。

この視点を持って節税について考えてみると、次のようなことが言えます。

今期末、最も古い欠損金300万円が繰り越せる期限を迎えるとします。仮に、今期も赤字の見込みだとします。これでは、欠損金の300万円は期日を迎え消滅してしまいます。翌期に黒字となっても節税対策はとれません。

そこで、今期末に何とか黒字にしたいと考えるのです。当然、営業面で黒字化できればいいのですが、今期も残りわずか。赤字の見込みはなかなか変えられません。

この時に考えられる節税対策は次のようなものです。

持っている株などに含み益があるものを売却するのです。含み益のある株を売って黒字にできれば、繰り越されている欠損金300万円を利用できるのです。

いずれにしても、節税のメリットとデメリットがあるので、顧問税理士に相談して決めましょう。